森古墳

岐阜県山県市(旧高富町)2010年3月訪問

6C後半~7C
横穴式石室、全長8.4m、玄室長4.4,幅1.8,高2.1m
位置:35°29′25″N 136°48′17″E (日本測地系)
    35.49346375 136.80176671(世界測地系)

丘陵麓に立地


石室開口部


羨道、まぐさ石が一段下がる


硬いチャートを使った玄室


〃(縦位置)


鏡石を左に偏って据えた奥壁、上に平石を重ねる


奥から外、両袖式


おまけ
近くで見つけた石室擬き


今まで見た中で一番石室っぽい、でも奥壁は地山を削っている


(見学記)
山県市高富、県道79号沿いに洞泉寺がありその東100mに鷲見神社(ここも県道沿い)そこから山裾沿いの道を50m程行くと小さな墓地の中に古墳があり石碑と説明板が立っています。羨道前部は破壊されていますが長4.4mの玄室完存、固いチャートを使った石室です。奥壁は中型の鏡石を左に偏って据え上に平石を重ねていますが緻密に積んでいるのでかえって鏡石が目立ちません。玄門は両袖式かな、玄門部の石を僅かに突出させたこの地域の特徴だそうです。寺に駐車場有り。
初めは寺南西の墓地の中と言う情報で行ってみたけど寺の墓地はそれ程広くないのにそれらしき古墳は見あたらない。そもそもこの地形で東に開口は不自然だなと思ったけど他に墓地らしきのは見あたらない。偶々墓参に来た方に聞いてみると東側400m程の神社の側に石室が東向きに開口しているとのこと、それっと飛んでいったが確かにあるにはあったがどうも規模が小さい。天井部や側壁はかなり石室っぽいが奥壁部分が地山の岩を削っているようでどうやら石仏を納めるために作ったお堂のようでした。奥壁部分も石で積み上げていたら完全に石室と間違えただろうな。

唐鋤古墳

岐阜県山県市(旧高富町)2010年3月訪問

横穴式石室、全長7.3m、玄室長4.6,幅2.4,高2.4m
位置:35°30′57″N 136°47′19″E (日本測地系)
    35.51901586 136.78565661(世界測地系)

下から見た様子、標柱がないと殆ど分からない


石室前は崖になっている


石室正面、羨門の石が残っているようだ


羨道、天井石が巨石


玄室


〃(縦位置)奥壁上部の石が内側に傾けている


奥から外、側壁が今にも落下しそうでかなり危険


〃(縦位置)


(見学記)
山県市西深瀬、東西に伸びる低い丘陵の南側麓近くに立地しています。山裾に十王公民館その西50mに三階建てのアパートがありその北側竹林の中にあります。竹が密生していて分かりにくいですが標柱が立っています。南に石室開口、羨道は短かいですが羨門の石が両側とも残っているようなので前が崖だけど崩壊はしていないようです。羨道の天井石がすこぶる巨石、玄室は長4.6mここも固いチャートを使用していますが右側壁の巨石がせり出してきていてかなり危険な状態です。奥壁は下部に石を並べその上に1枚石の巨石ただこれが内側に45度くらい傾けているという非常に変わった構造をしています。アパート前に駐車可。

大門古墳群

岐阜県山県市(旧伊自良村)2010年3月訪問

18基、見学可能9基

分布図(説明板より)


1号
横穴式石室
位置:35°32′02″N 136°43′54″E (日本測地系)
    35.53706857 136.72871748(世界測地系)
麓近くに立地した墳丘、背面カットの様子がよく残る


墳丘、石室正面、羨道はかなり破壊


開口部


良好に残る玄室


ほぼ1枚石の奥壁


奥から外、両袖式かな


2号
横穴式石室
良好に残る墳丘


墳丘、石室正面


羨道前部は壊失


羨道、天井に隙間


玄室、奥壁に巨石が使われていない


〃(縦位置)


奥から外、無袖か片袖か


側壁の奇妙な石材、物を乗せるにしては上にスペースがあまりないし


3号
横穴式石室
墳丘、石室正面


横から見ると墳丘が大きく削られている


羨道は徹底的に破壊


開口部、玄門辺り


玄室は良好に残る、奥壁は鏡石+α


奥から外、両袖式


4号
横穴式石室
墳丘、石室正面


墳丘、横から


石室正面


羨道、まぐさ石が一段下がる


持ち送りのない玄室


奥壁は鏡石を据え上に平石を重ねる


奥から外、両袖式かな


5号
横穴式石室
1-4号に比べてずっと小形


開口部、石室奥が残る


石室内部、中央五角形の石は意識的に使ったのだろうか


6号
僅かな高まりが残るだけ、左奥は7号


墳頂陥没


7号
横穴式石室
割と大きな墳丘が残る


石室後部残存


石室内部、縞模様の石が印象的


8号
横穴式石室
左奥9号、右奥7号


天井部露出、内部埋没


9号
横穴式石室
大きな墳丘が残る


横から見ると結構急斜面


墳頂部に石室露出


露出した天井石、内部埋没


(見学記)
山県市大門、伊自良中学校北側の丘陵麓に分布する古墳群で古墳公園として公開、9基ほど見ることが出来ます。県道91号に中学校の案内表示があるのでそれに従って学校南側の道路を入っていくと次に古墳群の案内板があるのでそこを北に曲がった突き当たり辺りです。谷筋を囲むように1-5号が分布、内4基で玄室完存、墳丘の状態もよく1,2号では麓辺りの斜面をカットした様子もよく分かります。1-4号はほぼ同じくらいの規模ですが5号だけが小型です。西側松尾神社側に6-9号が分布、こちらは逆に保存状況が悪い。7号でかろうじて石室後部が覗ける程度、7,9号では天井石露出内部埋没しています。この2基は墳丘は結構大きな感じですが石室規模は1-4号に比べて小さな感じです。古墳公園ですが墳丘脇に標柱が立っている程度で他は余計な修復をせず現状のまま、良好な石室も残っているしそれ程歩き回ることもないし見学得な古墳群です。市史跡。公園前に駐車スペースあり。

禰宜屋古墳群

岐阜県富加町 2006年3月訪問

藤平神社境内に3基

1号
横穴式石室
位置:35°29′18″N 136°57′49″E (日本測地系)
    35.49152548 136.96064094(世界測地系)

大きな墳丘が残る


石室開口部、内部は埋没


(見学記)
同町本郷にある籐平神社境内にある3基からなる古墳群です。本殿東側に大きな墳丘がありこれが1号、石室前面が露出しているが内部は埋没しているようだ。その背後に小さな墳丘が2基ある。

井高1号(火塚古墳)

岐阜県富加町 2006年3月訪問

方墳、L25
横穴式石室、全長7m
位置:35°29′12″N 136°58′52″E (日本測地系)
    35.48985998 136.97813969(世界測地系)

丘陵裾にある墳丘、説明板では上円下方墳


背後から


石室正面


前室?奥が狭まっている


玄室?


奥から外


(見学記)
町役場北方500m同町井高、丘陵裾にある方墳だが説明板では上円下方墳になっている。墳丘は割と良好に残っており(上円下方墳とまでは分からないが)南側に石室が開口、入り口やや奥にまぐさ石らしき物が見えているので中にはいるとすぐ玄室かと思ったら更に奥に入り口らしきものがある。となるとここは前室か?、それにしては幅が広く奥が狭まっている。更に奥の部屋も大分埋没しているが石組みがはっきりしないけどとにかく石室のようだ。とにかくよく状況が分からない石室でした。町史跡。

炭焼古墳

岐阜県土岐市 2002年5月訪問

円墳、R16,H2.15
複室横穴式石室、全長8.15m、玄室長3.6,幅1.36,高1.41m
位置:35°22′09″N 137°11′48″E (日本測地系)
    35.37238084 137.19367786(世界測地系)

石室正面、墓地の中に残っている


前室


奥室、規模は前室と殆ど同じ、石組みは丁寧


奥から外


前室奥から外


(見学記)
中央高速道土岐IC出口東側の墓地の中にあります。かなり広い墓地ですが南側の入り口近くにあるので見つけるのは容易です。土岐市街地を見下ろす位置に立地、墳丘はすっかり低平になっていて西向きに石室が開口、全長8mの複室石室ですがしゃがんで入るのがやっとの大きさです。前室奥室とも規模は殆ど同じですが奥室の方が石積みがより丁寧な感じです。県史跡。

乙塚古墳

岐阜県土岐市 2002年5月訪問、2010年3月再訪

円墳、R27,H7.3
横穴式石室、全長12.1m、玄室長5.2,幅2.6,高2.7m
位置:35°21′44″N 137°11′02″E (日本測地系)
    35.36543672 137.18090166(世界測地系)

石室正面


巨大な開口部


羨道も巨大


巨石を巧みに組み合わせた側壁


玄室(縦位置)奥壁はほぼ1枚石の巨石


奥から外、両袖式、まぐさ石も切石状


(見学記)
段尻巻古墳のやや東側にありますが気づかず探すのに苦労しました。背の高い墳丘がほぼ裸の状態で残っていてここも柵に囲まれています。南側に石室が開口、全長12.1mの巨石を使った石室で羨道自体も非常に大きく玄室と殆ど変わらない規模、前室と言ってもいいくらいです。玄室奥壁も1枚の巨石ですが奥が少し狭まっていて小さな印象を受けました。墳丘の草を刈ったのでしょうかゴミ袋が玄室内にありましたがちょっとどうにかして欲しかった。こちらも国史跡。史跡名としては乙塚古墳附段尻巻古墳となっています。でも乙塚の方が遙かに大きいんですけどね。

熊野神社古墳

岐阜県土岐市 2010年3月訪問

横穴式石室、玄室長4,幅1.5m
位置:35°20′55″N 137°10′28″E (日本測地系)
    35.35182697 137.1714586(世界測地系)

丘陵頂部にある墳丘


上部を失った石室が露出、右側柱状の袖石が印象的


奥壁側壁とも小口積み


奥斜め上から、天井石が折れて落下している


奥上から


奥から


(見学記)
土岐市土岐津町、土岐川に架かる土岐大橋側にある熊野神社境内にある古墳です。本殿西側林の中、丘陵頂部に構築墳丘は比較的残っていますが天井石を失った石室が露出しています。西向きに開口羨道は殆ど失われていますが玄門の袖石が残っています。玄室は奥壁側壁とも小口積みで天井石らしいのが1枚中に落下している。神社は国道19号側にあるが北方向だと直接行けるが南方向だと分離帯があって行くことが出来ず大回りして細い道を通る必要があります(体験者談)。神社駐車場有り。

隠居山横穴墓群

岐阜県土岐市 2010年3月訪問

6基
位置:35°21′52″N 137°10′54″E (日本測地系)
    35.3676586 137.17867956(世界測地系)

1号


2号


3号


4号


5号


6号


(見学記)
土岐市泉町久尻、美濃陶磁歴史館北方300m低い丘陵の隠居山にある6基からなる横穴群です。山頂近くにありますが状態はあまり良くなく奥の窪みが残っている程度です。丘陵全体が公園となっていて窯跡や化石出土など複合遺跡となっています。頂上からの眺めがよい。市史跡。登り口辺りに駐車場有り。

段尻巻古墳

岐阜県土岐市 2002年5月訪問、2010年3月再訪

円墳、R13,H3.3
横穴式石室、全長6.6m、玄室幅1.7,高1.76m
位置:35°21′45″N 137°11′00″E (日本測地系)
    35.36571444 137.18034614(世界測地系)

左が段尻巻、右遠方が乙塚古墳


墳丘はかなり縮小


石室正面、前部はかなり破壊


切石に近い石積みの羨道、上部の石の方が巨石


切石状の玄室


玄室(縦位置)奥壁は巨石1枚石


奥から外、両袖式


(見学記)
市役所北方1.3km、古い住宅街の中にありますが国の史跡なのに案内表示も何もなく非常に分かりづらいです。道も狭く闇雲に走り回ってやっと見つけることが出来た。墳丘は柵に囲まれているが中に入ることは出来る。石室が開口しているが正面から見ると現墳丘のかなり左に寄っているのでかなり削平されているのかもしれない。石室は全長6.6mとそれ程大きくない。羨道玄室と幅にあまり違いがなく袖石を突き出して区別している。

(10年追記)
8年ぶりに来てみた両古墳はすっかり分かりやすくなっていました。ただ道が狭いので西側にある土岐市民会館に車を停めて歩いて行ったほうがよさそうです。
プロフィール

平家蟹

Author:平家蟹
古墳のお部屋
ブログ館

へようこそ。

基本的には

と同じ内容です。
メール連絡が必要な方は↑からお願いします

ブログ内検索
市町村名、古墳名などを入力して検索してください
最新記事
FC2ブログランキング

更新通知登録ボタン

更新通知で新しい記事をいち早くお届けします

各県市町村別
最新コメント
リンク
QRコード
QR
RSSリンクの表示