須賀神社古墳群(仮称)

福岡県宗像市 2022年1月訪問

(王丸梅ノ木谷遺跡)
 4基

(見学順)
入り口
南側妙見神社から入っていく、北側にある須賀神社でもいい


その1
 横穴式石室、長2.5,幅1.5,高2m(目測)
 位置:33°46′43″N 130°32′53″E(日本測地系)
    33.78188346 130.54571022(世界測地系)
妙見神社社殿背後の崖に穴、横穴だと思ったけどこちらからでは近づけず


帰りに社殿右側から


横穴石室で間違いなかった、でも殆ど埋没、前の写真で石室下方に石材が落下している


その4と同じく背の高い石室だったようだ


背後から見た墳丘はよく残っている


その2
丘陵頂部に墳丘状の高まり


反対側から、石材は全く見られず


その3
その2から北側に尾根筋を下っていくと高まり


左(西側)が大きく削られている、石材は全く見られず


下側から、右後方にその2


その4
これでよく残ったなと思う程の状態の悪さ、背後は崖になっている


石室正面から、羨道は殆ど壊失


玄門、全体に小型割石、まぐさ石だけ目立つ


奥壁右側が開いているが外観からは想像できないほど石室の状態は良い


〃縦位置、幅の割に背が高い、と言っても全体が小型なので高2m程度


狭い天井、左が入口側


奥から外、両袖式


玄室上部、入口側


側壁、割石積みの様子


奥壁側外から、これでよく崩壊しなかったものだ


奥壁側開口部


奥壁開口部から見た内部


側壁に何故か異質な石材が埋め込まれている、むしろ奥壁鏡石上段に使ってもよさそうなんだが


(見学記)
宗像市王丸、小さな独立丘陵上にある古墳群で4基確認できました。古墳群名は不明ですが遺跡名としては王丸梅ノ木谷遺跡となっています。まずは南側にある妙見神社に登ろうとしたら石段左側斜面が崩壊、ブルーシートで覆われていましたが石段も危険な状況、普通なら通行止めになりそうな状態でした。階段を登ると上に古そうな拝殿、取り敢えず左側の林の方を通りやすそうなのでそちらに行きましたが拝殿背後が大きな墳丘で南側が大きく削られ石室が開口していました(仮1号)。こちらからは近づけないので右側から接近、確かに横穴石室、どうやら背の高い玄室後部の上部が残っているようです、とこれは仮4号の石室を見た後だったのでわかること、最初からこれを見ると石室の入り口かどうか悩んだかもしれません。更に登っていくと丘陵最高所にも墳丘、大きさの割には背が低く石材は全く見当たりません(仮2号)。更に北に少し下ると小さな平坦な墳丘、盗掘跡もありますが石材は全く見当たらず、木棺直葬でしょうか(仮3号)。北側に隣接して仮4号、こちらは石室が開口しています。羨道はほぼ壊失ですが玄室は奥壁に隙間があるけどほぼ良好に残っています。目測で長2.5,幅1,高2m程、幅の割に背が高く天井は狭く細長い、このタイプの石室はたいてい大型のが多いのですがこんな小型のは初めて見ました。丘陵が急斜面なので大型石材を運び上げるのが無理だったのでしょうか。構造以外に興味深いのが左側壁、中段下辺りに四角い石がはめ込まれています、他の石材は小型ばかりなのでこれだけ異色、奥壁最下部の腰石が同じ形状なのでそれに使うつもりが余ったので使ったのでしょうか。奥壁石材が一部が抜かれそこから出られます、入るのもこちらからの方が楽です。しかし尾根の幅も狭くよくこんな場所に作ったものです。同じ場所に築かれていますが仮1,4と2,3はかなり年代差がありそうです。4号から降りていくと須賀神社、登るのもこちらからの方が楽かもしれません。こちらの神社鳥居前まで車で入ってこれないこともないですが西側に許斐公園の駐車場があるのでそちらの方がお薦めです。

名残伊豆丸古墳

福岡県宗像市 2012年12月訪問

複室石室
位置:33°47′05″N 130°35′43″E (日本測地系)
   33.78799489 130.59292851(世界測地系)

地味なお堂の背後に開口、墳丘も樹木に覆われてよく分からず


石室開口部、手前は羨道の石材か


巨石を使った長い前室


〃縦位置、天井が狭い


奥壁は1枚石、側壁もそれに劣らず巨石


奥行きはそれ程無く背の高い後室


奥から外、両袖式、奥行きがないのであまり下がれない


巨大なまぐさ石、側壁上部は内側に傾ける


前室奥から


細長い前室天井


(見学記)
宗像市名残、名残公民館の道路向かいに祠がありその背後に複室石室が開口しています。羨道は側壁の一部しか残っていないようですが前室後室とも完存しています。正面に立ってみると前室入り口の幅が随分狭い中に入ると一般的な前室に比べて奥行きがあり天井が随分高く幅も狭い。後室玄門は巨石でまるで通路のようにやや長くなっています。後室も巨石、奥壁は1枚石で天井もほぼ1枚石です。広さそのものは前室とそれ程変わりません。案内表示がありますがこれは名残伊豆丸遺跡となっています。公民館に駐車可。

平等寺瀬戸1号

福岡県宗像市 2012年12月訪問

円墳、R20
複室横穴式石室、全長10m
石棚
位置:33°49′00″N 130°34′41″E (日本測地系)
   33.81993588 130.5757071(世界測地系)

復元された墳丘、表示板は平等寺瀬戸遺跡となっている


石室正面


長く背の高い羨道、全てオリジナルなのかな


〃(ストロボ)


前室は短そうだ、2段積み奥壁の上に辛うじて石棚仮面が見えている


玄室石棚(説明板より)


(見学記)
宗像市平等寺、北側を通る県道75号に案内表示がありますがそこからもう三角錐型の復元墳丘が見えています。南に開口する全長10mの巨大複室石室ですが入り口に柵があるので入れません。奥壁に石棚がありますが入り口からは見えません。カメラを地面際に置いて撮ってみたが説明板写真と比べてみたら石棚下面がギリギリ写っていたけどまず石棚とは分かりません。柵に十数cm四方の穴が開いていますがそこからカメラを入れて撮るための配慮でしょうか(笑)。ならばもっと中央で開けて欲しかった。南側が高台で住宅団地になっていますが立地が何となく不自然、移築ということはあるのかな、説明板には何も書かれてなかったけどね。入っていく道は狭いけど側に駐車スペースあり。

名残高田遺跡

福岡県宗像市 2012年12月訪問

複合遺跡、前方後円墳1,円墳6基保存

名残古墳
前方後円墳、TL30,R18,FW14
位置:33°47′11″N 130°36′01″E (日本測地系)
   33.78966148 130.59792813(世界測地系)
丘陵頂部に立地、右が前方部


前方部から後円部


円墳1
低平な墳丘、右が名残古墳後円部


円墳2
上記やや下方


(見学記)
宗像市広陵台4丁目、ここも複合遺跡ですが住宅団地で大半壊失、古墳群が古墳公園として保存されています。丘陵頂部(高田山と言っているみたい)に前方後円墳がありこれは割と姿よく残っています(前方後円墳集成では名残古墳となっている)。その周囲にも6基の円墳があるはずですがどれも低平なようでよく分かりません。総合説明板があるだけで古墳群の説明は無し。散歩するにはいい場所だ。

東郷高塚古墳(東郷古墳群)

福岡県宗像市 2012年12月訪問

前方後円墳1,円墳2現状保存(公園)

墳丘図(説明板より)


東郷高塚古墳
4C
前方後円墳、TL61,R30,RH7,FW18,FH5
位置:33°47′45″N 130°32′35″E (日本測地系)
   33.79910414 130.54070975(世界測地系)
現状保存された墳丘、団地の中にあるとは思えない


前方部隅から後円部


前方部から後円部、後円部頂が平坦


後円部から前方部


墳丘側面、後円部側だけに外堤周溝がある


堤として築かれたのはこの辺りだけか


3号
高塚後円部からみた様子


背が高く大きな墳丘が残る


大分削られてはいる


5号
_1:大きな墳丘だが3号より小さそう


(見学記)
宗像市日の里3丁目、住宅団地の中に古墳公園(12号公園)として前方後円墳1,円墳2基が保存されています。公園といっても元の林の状態のまま現状保存、公園らしい設備は殆どありません、その方がいいですけどね。初め南側から入っていったら前方後円墳が2基あるように見えた、アレッと思ったけど説明板を見ると高塚古墳後円部に外堤が巡っていてそれと円墳の東郷5号が合わさって前方後円墳のように見えていました。軸がずれているしおかしいなとは思ったんですけどね。ただ外堤らしいのはこの辺りだけ他の部分は元の地面を掘り窪めて周溝としているようです。この5号は大分削られているようですが背が高くかなり大きな円墳です。東側入り口から入っていくと説明板があり側に円墳の3号があります。高塚は全長64m4Cの前方後円墳で墳形は良好に残っています。

久原澤田古墳群

福岡県宗像市 2012年12月訪問

前方後円墳1,円墳3復元して公園として保存

3号
前方後円墳、TL45,R26,RH6.7,FW20,FH5.3
位置:33°47′25″N 130°33′00″E (日本測地系)
   33.79354918 130.54765393(世界測地系)
墳丘復元、公園として公開


外堤を有している


後円部側から、滑り台じゃないぞ


墳丘側面、後円部に石室、くびれ部に開口していたそうだ


円墳群
4,5,6号、石室埋戻し


(見学記)
宗像市久原(くばら)、総合公園内に前方後円墳1,円墳3基が保存されています。東西を走るメインの道路に案内表示がありそこを北に曲がってすぐです。みな墳丘が復元されていますが横穴石室は埋め戻されています。3号が全長45mの前方後円墳ですが後円部には滑り台代わりに使った跡が残っている、あれは放置しておくとどんどん広がって無惨な姿になっていくんだよね。駐車場有り。

朝町竹重遺跡

福岡県宗像市 2012年12月訪問

弥生~古墳時代の複合遺跡、古墳6基保存、石室埋戻し

全景、大きな復元墳丘が4,5号、手前のは石室模型だそうだ


発掘当時(説明板より)


1号
位置:33°46′42″N 130°34′17″E (日本測地系)
   33.78160624 130.56904141(世界測地系)
一番高い場所に位置する、画像右下は説明板写真を貼り付け合成


3号
上部を失った石室を埋戻し、4,5号の石室は未調査だそうだ


(見学記)
宗像市朝町、弥生~古墳時代の複合遺跡で住宅団地内の朝野中央公園内に保存されています。丘陵頂部にあるようで6基の古墳の内1,3,4,5号が復元、横穴石室は埋め戻されています。4,5号は発掘せずに埋め戻しているそうだ。南東隅に駐車場があるが分かりにくい。

朝町山ノ口遺跡

福岡県宗像市 2012年12月訪問

23基発掘1基のみ保存
位置:33°46′23″N 130°34′58″E (日本測地系)
   33.77632918 130.58042939(世界測地系)

広場に復元墳丘があるだけ、石室埋戻し


(見学記)
宗像市青葉台2丁目、23基が発掘され1基のみ公園内に保存されています。と言っても広場に土饅頭のような墳丘があるだけ。説明板もごく簡単な物だしこれではわざわざ行く価値はありません。この付近の団地には幾つも遺跡公園がありましたがここが最悪、団地内メイン道路にわざわざ案内表示があったけどあんなの設置するくらいならせめてもっとましな説明板が欲しいところです。

桜京古墳群(牟田尻桜京古墳群)

福岡県宗像市 2012年12月訪問

2号(桜京古墳)以外は番号仮称

1号
石室でしょうか、かなり破壊露出、奥が桜京古墳後円部


2号(桜京古墳)
前方後円墳、TL41,R18,RH5,FW11,FH2.5、6C後半
複室石室(閉鎖)、全長7m、後室長3.5,幅1.8,高3.6m
石屋形、装飾石室
位置:33°50′23″N 130°29′51″E (日本測地系)
   33.8429868 130.49515738(世界測地系)
尾根筋鞍部に立地、墳丘良好


後円部北側正面


墳丘西側、裾が少し削られているか


後円部西側に石室、現在閉鎖


石屋形と装飾(説明板より)


前方部端から後円部


前方部から後円部、背が高い


後円部から前方部、奥に3号


3号
2号前方部端側にある墳丘、小型石室があるはずだが見逃した


4号
尾根端を整形した大きな墳丘が残る、反対側から見ればそれ程でもない


墳頂に石室僅かに露出、内部埋没


見学記
宗像市牟田尻、すぐ西側がゴルフ場になっている丘陵上、東を通る県道69号に案内表示がありそこに説明板もあります。ため池から林の中に入って100m程行くと古墳があります。全長mの前方後円墳で保存状況もよく形のいい姿を残しています。後円部西側に横穴石室がありますが現在閉鎖中です。普通尾根筋にある前方後円墳だと高い場所に立地したりするものですがこれは南北が高くなっていて鞍部に立地しています。後円部側に古墳があり石材露出、南側にも2基の古墳があります。北側のは横穴石室があるそうだが開口部見あたらず。南側のは形のよい墳丘が残っていますが背後の尾根接続部分のカットがかなりあまい。墳頂に石材が僅かに露出していますが石室は埋没しているようです。これらを併せて桜京古墳群(牟田尻桜京古墳群)を形成しています。ため池手前に駐車スペースあり。
ちなみにこの桜京古墳ロードマップなどにも載っていますがその元データの国土地理院電子国土地図では位置が北側に50m程ずれて丘陵頂部になっています。現地に行くと明らかに違うのにね。おかげでその位置をナビに入れて指示通りに行ったらゴルフ場入り口辺りに案内されてしまった。

牟田尻スイラ古墳群

福岡県宗像市 2012年12月訪問

(番号は全て仮称)

1号
桜京古墳すぐ北側、尾根筋斜面下方に位置する


石室開口部


奥行き2m程度の小型石室、石材も小型、その割に背が高い


2号
尾根筋上から見た墳丘


僅かに石材露出、横穴石室か


3号
位置:33°50′27″N 130°29′51″E (日本測地系)
   33.84409781 130.49515734(世界測地系)
丘陵頂部に位置する、上部が凹んでいる


見学記
桜京古墳説明板に分布図が載っていてこの丘陵一帯に古墳群が分布しているようで牟田尻○○古墳群と呼ばれているようです。このスイラ古墳群もその一つで桜京古墳のすぐ北側にあります。すぐ側なのに別の名前なのか、すぐ北側のの3基ほど見てきましたがその内1基で横穴石室開口、保存状態は良さそうですが奥行き2m程度の小型石室です。
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