京都府福知山市 2000年4月訪問
前方後円墳1を含む総数25基からなる古墳群、横穴石室主体
道勘塚古墳(道勘山1号墳)
円墳、R19,H3.6
横穴式石室、全長8.4m,玄室長4.5,幅2.3,高3.3m
位置:35°20′12″N135°05′52″E (日本測地系)
35.33984671 135.0949926(世界測地系)
石室入り口、

玄室奥壁、天井、左に比べて右側の持ち送りが強い

両袖式石室
八幡古墳円墳
大きく盗掘を受けている
弁財1号円墳、R20,H5
横穴式石室、玄室長5.5m
位置:35°20′09″N 135°05′57″E (日本測地系)
35.33901349 135.09638135(世界測地系)
正面に僅かに石室露出

墳丘背後
牧正一古墳前方後円墳、TL35,R21,RH3,FW23,FH3
横穴式石室3
位置:35°20′04″N 135°06′05″E (日本測地系)
35.33762482 135.09860337(世界測地系)
群中唯一平野部に立地、状態はかなり悪い、石室3,全て埋没、破壊も進んでいる、左側に後円部の石室が見えている

後円部石室

墳丘北側、道路で削平され石室奥壁が露出、崩壊せぬよう鉄骨で支えている
(見学記)国道9号と175号交差点北側牧集落付近にある古墳群です。牧正一古墳、弁財1,2号、道勘山1-4号、八幡古墳、樋の口1-11号からなる。
牧正一古墳群中唯一の前方後円墳で全長35m、後円部径21m、前方部幅23m。石室が3カ所あるがどれも天井石を失い内部は埋没、石の列が見えるだけ。「前方後円墳集成」や現地説明板も石室は2と書いてあるが後円部前方部だけでなくくびれ部にもある。かなり小さいけれどどう見ても石室に見えるが。墳丘の状態はかなり悪く北側の道路で墳丘が大きく削られ奥壁が露出、鉄骨で倒れるのを防いでいる状態です。「日本の古代遺跡(京都1)」ではこんもりした森と書かれているが現在は桜が植えられているだけ。国道を通る時変な物があるなと思っていたがこれだったのね。それにしてもまるで個人名のような名前だが、正一は側の神社に関係した名前かな。
弁財1号墳径20m、高5mの円墳です。お寺の北側丘の上に背の高い墳丘が見えています。南側に石室があるが羨道が埋没、僅かに天井石が1枚見えているのみ。ここから八鈴鏡が出土している。墳頂にある神社の土台に使われている石材はひょっとして石室の石材かな。
八幡古墳弁財1号の北西側杉林の中に神社がありその前に墳丘があるが大きく盗掘を受けている。
道勘塚古墳(道勘山1号)
神社から尾根伝いに登っていくと古い墓標の入った祠がありその背後に丸い墳丘が見えている。径19m、高3.6mの円墳で西側に石室が開口、思いがけず大きな石室で両袖式で玄室長4.5、幅2,高3.3m、羨道玄室とも良好に残っている。持ち送りのある玄室だが奥に向かって右側の方がかなり持ち送りが強い。この方が不安定になると思うが何故でしょうね、左右で工人が違うのかな。石室内から金銅装単龍単鳳式環頭太刀等が出土しているが全て散逸している。