蕨迫古墳

愛知県西尾市(旧幡豆町)2010年3月訪問

円墳、R6
横穴式石室、全長4.4m、玄室幅1.6,高1.65m
位置:34°48′37″N 137°07′26″E (日本測地系)
    34.8135556 137.12092325(世界測地系)

開口部、羨道は殆ど壊失


胴張り持ち送りのある側壁


奥壁は縦長巨石1枚石


 〃(縦位置)


奥から外、側壁の一部が崩れているのかも


 〃(縦位置)


(見学記)
西尾市西幡豆町見影田、県道320号を北上すると大きなため池が二つ並んでいて南側の千石池堤から南に250m程、道路脇にありますが直接見えないので分かりにくい。小さな小さな果樹園の北側にあります。南向きに石室開口、羨道は壊失玄室は側壁の一部が崩れていますが全体に良好です。持ち送りのある側壁で胴張り、縦長の巨石1枚石など西風入古墳とよく似ています。奥壁の上部隅が抜けていて内部は割と明るい。

とうてい山古墳

愛知県西尾市(旧幡豆町)2006年3月訪問

円墳、R21、6C後半
横穴式石室、全長8m、玄室長4,幅2.8,高2.8m
箱式石棺、2.2×1.1×0.9m
位置:34°47′24″N 137°09′02″E (日本測地系)
    34.79328131 137.14758894(世界測地系)

海を望む尾根先端に構築された墳丘


石室正面


羨道、玄門玄室に箱式石棺が見えている


玄室、奥壁に巨石を使用


奥から外、両袖式


薄い板石を使った巨大な箱式石棺


(見学記)
幡豆町東幡豆山崎、東幡豆小学校の国道を挟んだ北側、南北に伸びる尾根の先端に築かれた円墳です。東側から尾根に登っていく道があるが案内して貰わないと分かりにくいかもしれない。尾根に上がって南に下ると墳丘が見えてきます。海を望む絶好の場所、墳丘も良好だけど多少は修復されているかも知れない。南側に石室が開口、入り口に柵がありますが見学用の大きな隙間があるので見学しやすい。そこからでも玄室内の箱式石棺が見えています。長さ2.2m、幅1.1m、高0.9mと箱式石棺としてはかなり大きい。中に破片が大量に入っている。玄室も長4m、幅2.8m、高2.8mとかなり大きく奥壁も2段積みの巨石が使われています。町史跡。

州崎山古墳群

愛知県西尾市(旧幡豆町)2010年3月訪問

5基

1号
円墳、R14
横穴式石室、玄室長3.6,幅1.35,高1.4m
位置:34°47′42″N 137°10′04″E (日本測地系)
    34.7982808 137.16481041(世界測地系)
石室正面


羨道から玄室


玄室奥から、天井石はまぐさ石だけが残る


斜め後方から


横から


2号
円墳、R9
横穴式石室、全長6.4m、玄室長3,幅1.4m
位置:34°47′42″N 137°10′12″E (日本測地系)
    34.79828084 137.16703244(世界測地系)
移築復元された墳丘


石室正面、複室石室だそうだ、床面に仕切り石あり


胴張りの玄室、床面に敷石


奥壁は2段積み


奥から外、両袖式


3号
円墳、R9
横穴式石室、全長7.4m、玄室長3.5,幅2m
位置:34°47′45″N 137°10′19″E (日本測地系)
    34.79911409 137.16897671(世界測地系
林の中に残る墳丘、石室正面、複室+前庭だそうだ


小口積み胴張りの玄室


奥壁は巨石1枚石、天井石2枚残存


奥から外、まぐさ石が落下


半ば埋め込まれた袖石


玄室上から


玄室横から


4号
円墳
横穴式石室、玄室長3.2,幅1.5,高1.1m
位置:34°47′38″N 137°10′19″E (日本測地系)
    34.79716994 137.1689767(世界測地系)
遊歩道脇にある古墳


石室正面、墳丘ははっきりしない


開口部


玄門、玄室、左右に袖石が埋め込まれている


胴張りの玄室、側壁石材の大きさが不揃い


奥壁はやや小さいが1枚石


奥から外、無袖でいいのかな



(見学記)
西尾市東幡豆町造田、遊園地こどもの国内にあり4基が見学可能です。駐車料金が500円かかってちょっと高めですが石室が4基あるからいいかな、ただ広い範囲に散らばっているから結構時間が懸かります。ウイークデイに男一人がやってきたから駐車場係の人が怪訝な顔をしていました。古墳見学に来たんですよ、と言ったけど料金はまけてくれなかった。
まずは芝生広場にある2号墳から。園内案内図にはこれしか載っていません。これは移築された石室で墳丘も復元されています。説明板によると複室石室だそうですが前室天井部は壊失、入り口と中央部にしきみ石があります。玄室は完存やや胴張り床面には敷石袖石を立てた両袖式、奥壁は2段積みです。
周遊路を東に進むと案内標識があります(倒れているけど)。そこから山林内に入って50m程行くと3号があります。墳丘は割と残っていますが石室上部は大きく破壊、最奥の天井石2枚と落ちかけたまぐさ石しか残っていません。羨道も基部が残存。玄室はかなり胴張りで側壁は小口積み、奥壁は巨石1枚石この幅にあわせたのか奥が狭まっています。玄門には片側に側壁に埋め込まれるように大きな石があります。反対側は破壊されたのかよく分かりません。
丘陵裾の広い遊歩道沿いに行くと4号があります(私は丘陵越えのハイキングコースを行ったから時間が懸かった上に古墳がどこにあるのか心配だった)。林道建設の際発見されたそうで羨道が一部破壊されていますが玄室は完存しています。やや持ち送りのある側壁は石材が大小様々で胴張り、奥壁はやや小さめの鏡石を据えています。無袖式ですが壁面に袖石を埋め込んで羨道と区別、片側は天井部まであるはっきりした柱状の石ですが反対側は短く形も中途半端です。ちょっと気になるのが側壁石材の隙間に赤土があること、2号と同じだけど2号は移築だしここも修復かなにかされたのかな。
1号は丘陵上を通る西州崎遊歩道沿いにあります。芝生広場に向かうとき遊歩道東側入り口があったのでこちらから行ってみたのが失敗の元、幾つかのピークを通り過ぎるが何もなくその内急な下り坂になったのでこの先はないだろうと途中の分かれ道で降りてしまいました。西側のサイクル列車広場に行ってそこから遊歩道を登っていくとあっさり見つかった。あのまま遊歩道を通っていけばよかったんだ、疲れた~。上部を失った石室が露出、天井石はまぐさ石が残っているだけ奥壁も埋まってよく見えず。1号だけかなり離れているし状態も一番悪いけどこれだけ見ないというわけにもいかないしな。

王塚古墳

愛知県西尾市(旧幡豆町)2010年3月訪問

前方後円墳、TL26、4C後半
位置:34°48′01″N 137°06′11″E (日本測地系)
    34.80355641 137.10009215(世界測地系)

町道脇低い尾根上にある


背の高い後円部は割と良好


前方部から後円部


後円部から前方部


(見学記)
西尾市鳥羽町入通、町道脇に全長26mの前方後円墳です。低い尾根上にあって登り口に説明板があります。後円部は背が高くはっきりしていますが南向きの前方部は形がはっきりしません。後円部頂に祠があるけど近くに民家もなくお参りする人がいるんだろうか。町史跡。

和尚塚古墳

愛知県西尾市(旧幡豆町)2010年3月訪問

円墳、R10.9
横穴式石室、玄室長4.9,幅1m
位置:34°47′36″N 137°09′12″E (日本測地系)
    34.79661421 137.15036653(世界測地系)

松林の中低い墳丘が残る


天井石露出入り口付近は埋没


石室後方、枯れ枝が詰め込まれていた


奥の方がなんとか見られた


(見学記)
西尾市東幡豆町岩倉、幡豆スカイラインを登っていきヘアピンカーブを曲がって200m程、左側のコンクリート擁壁に囲まれた果樹園の南側にあります。どう見てもこの擁壁が古墳の一部を破壊しているような。天井石が露出、OBITOさんのサイトを見てみると内部は多少埋まりながらも綺麗に残っていましたがこの時は植木の枯れ枝が詰められていて奥壁の方がかろうじて見られる程度でした。

西風入古墳

愛知県西尾市(旧幡豆町)2010年3月訪問

円墳、R7.3
横穴式石室、全長4.9m、玄室長3.6,幅1.7,高1.8m
位置:34°48′01″N 137°06′36″E (日本測地系)
    34.80355658 137.10703604(世界測地系)

竹林の中にあるが墳丘ははっきりしない


石室正面、崩壊気味


入り口から見た石室内部


持ち送りのある側壁、縦長1枚石の奥壁


奥から外、入り口の天井石が傾いている


(見学記)
西尾市鳥羽町西風入、王塚古墳の東側にある谷の中程にあります。県道から川筋を北上し赤馬牧場の標識がある十字路を右(東)に曲がって100m程、ほぼ突き当たり辺りの北側竹林の中に弘法堂があり多数の石仏が並んでいます。背後の竹林と東側の雑木林の境目辺りに古墳があります。竹林で地形がかなり改変されているので墳丘ははっきりしません。南向きに開口するも羨道はかなり壊失入り口も狭いですが玄室は良好、小形の石材を積み上げた側壁はかなり持ち送りがあり奥壁は縦長の巨石1枚石です。この石材の大きさの違いが見応えのある石室となっています。入り口辺りの天井石がかなり傾いていますが側壁の一部が崩れたためのようです。

中ノ郷古墳(穴観音古墳)

愛知県西尾市(旧幡豆町)2002年3月訪問

5C後半
横穴式石室、玄室長約6m
位置:34°47′19″N 137°07′09″E (日本測地系)
    34.79189177 137.11620233(世界測地系)

墳丘


玄室内部、西三河最古の横穴式石室



(見学記)
海岸に面する集落の中にあるので場所が分り難い。側にお堂があるおかげで守られたようだがその分墳丘は大きく変形している。西三河最古の石室も玄室部分だけが残っている。お堂脇に開口しているが奉り事が行われているようで中には入れない。カメラだけ突っ込んで何とか撮影、側壁が小口積みされた様子がわかります。町史跡。

カッチュウ塚古墳

愛知県西尾市 2006年3月訪問

横穴式石室
位置:34°51′03″N 137°06′53″E (日本測地系)
    34.85410508 137.11175587(世界測地系)

天井石の一部が露出


(見学記)
西尾市平原町、丘陵上の果樹園の中にある古墳です。残骸状態の天井石が露出している程度。

羽角山古墳群

愛知県西尾市 2006年3月訪問

幾つかの支群に分かれる

弘法山支群
1号(仮称)
横穴式石室
位置:34°53′06″N 137°08′14″E (日本測地系)
    34.88826745 137.1342521(世界測地系)
支群の中で唯一開口


破壊された羨道、結構長い


平石積みの玄室


奥壁、鏡石が片側に配置


奥から外


_1:他の墳丘


五釜古墳
円墳、R15,H3
複室石室、全長8.4m
位置:34°52′35″N 137°06′12″E (日本測地系)
    34.87965701 137.10036724(世界測地系)
三和小学校に移築復元


羨道、前室は天井を失う


前室、玄室玄門


背の高い玄室


巨石を使った奥壁


奥から外、高い柱石を使った両袖式


前室、羨道を上から


三ノ山古墳
横穴式石室、全長6.9m
位置:34°52′58″N 137°08′08″E (日本測地系)
    34.88604552 137.13258569(世界測地系)
単独で存在する盟主墳


羨道、前部天井を失う


玄室、側壁は大小の石を組み合わせ、奥壁は1枚石の巨石


奥から外、柱石を立てた両袖式


玄門上部の石組み


住崎1号
円墳、R15
複室石室、全長8m
位置:34°52′41″N 137°07′50″E (日本測地系)
    34.88132391 137.1275865(世界測地系)
墳丘修復保存、フェンスがあって近づけない


高根1号
円墳、R10
横穴式石室、全長4.7m
住崎1号の側に移築復元、松が生えて肝心要の石室が見えづらい


羽根山支群
1号
横穴式石室
位置:34°53′09″N 137°08′13″E (日本測地系)
    34.88910067 137.13397435(世界測地系)
盗掘された石室


玄室奥が何とか残る、構造が弘法山1号と似ている


2号
横穴式石室
破壊された羨道


開口部、玄門上辺りか


玄室内部、構造が1号と似るも奥壁が大きい


(見学記)
西尾市上羽角町にある羽角山一帯に分布する古墳群で幾つかの支群に分かれています。この日はOBITOさんとのオフで案内して貰いました。ここの支群を含めて18カ所、私一人だと二日分くらいだなと思うと感謝感謝。
弘法山支群
羽角山西側麓に最明寺がありそこから山道を登って行くと尾根上に幾つかの古墳があります。そのうち1基だけ開口、大きく盗掘され長い羨道はかなり破壊されていますが玄室は割と良好に残っています。側壁は平石の小口積み、奥壁も左側は同様ですが右側に大きな石が据えられ表面が平面に仕上げられています。

羽根山支群
尾根から北側に下っていくと新幹線トンネル上辺りに2基の古墳があります。石室が大きく破壊され露出しているのが1号、玄室奥の方が残っていますが基本的構造は弘法山と同じようです。もう一つのが2号、こちらは羨道が大きく破壊されていますが玄室は残存、入り口が狭くて中に入れませんがこちらも構造は同じ、ただ奥壁はほぼ1枚石のようです。開口部に板状の石が立てられていますが玄門のまぐさ石かな。

三ノ山古墳
一旦最明寺に戻り羽角山西側麓の道を南に下ります。最初の突き出た尾根上に薬師山支群があるがここはパス、その次の尾根上に三ノ山古墳があります。単独で存在する群中最大の古墳で全長6.9mの石室が開口しています。羨門片側の石も残っているようですが前部天井は壊失、でも他は良好に残っています。玄室は柱石を立てた両袖式、側壁は大小様々な石を巧みに組み合わせ奥壁はほぼ1枚石の巨石です。玄門羨道側上部の構造が少し変わっていて石を左右に渡しているのではなく縦方向に何枚かの石を並べています。

住崎1号(住崎古墳)
羽角山南側に日本電装の大きな工場がありその西側にある社宅の北側に保存されています。一応電装敷地内ですが特にことわる必要はなさそうだ。墳丘は修復され複式石室を持つそうですがフェンスで囲まれ近づくことは出来ません。折角説明板まで立てているのにね。

高根1号
住崎1号の側に石室が移築されました。見学の邪魔をするように松が生えていて肝心の石室がよく見えないのが残念。側に3号もあるそうだが写真を取り損ねた。

五釜1号(五釜古墳)
西尾市米野町、三和小学校に移築復元されました。全長8.4mの複室石室で羨道前室の天井部を失っていますが他は良好に残っています。前室は奥がやや広がる羽子板状、玄室は高い柱石を立てた両袖式、幅の割に背が高く奥壁にも巨石が使われています。

舟向山古墳

愛知県西尾市 2006年3月訪問

横穴式石室
位置:34°52′54″N 137°05′28″E (日本測地系)
    34.88493389 137.08814599(世界測地系)

大きく削られた墳丘


一部石材露出、石室のどの部分か不明


墳頂に露出した石室


(見学記)
西尾市志籠谷町、西尾東高校東側の低い丘陵上にある古墳です。墳頂に玄室奥辺りが露出しています。墳丘は大きく削られ崖面に石材が露出していますが墳頂の石室とどう繋がっているのかよく分からない。
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