入角南古墳群

兵庫県多可町(旧中町)2019年3月訪問

2基

1号
円墳、R23×26,H4.5m
横穴式石室
位置:35°04′50″N 134°55′26″E (日本測地系)
   35.0837615 134.92112486(世界測地系)
緩斜面に立地した墳丘、大きさの割に背が低い


南側正面から、これで高さ4.5mもあるか?


石室の上に殆ど墳丘がないように見えます、削平じゃなく元々でしょうね


石室正面、奥が明るく見えているのが嫌な兆候


特徴的な三角形の天井石、ここが石室先端でしょうね


長い石室、背はそれ程高くはない


中程でストロボ撮影


この辺りが玄門でしょうか


仕切り石?、その割には並びがやや乱雑


玄室奥から、両袖かな、右側は立柱石でハッキリしている


羨道奥から


玄室最後部天井が抜かれている、玄室そのものを撮るのを忘れてる(汗)


左側のは奥壁でなく外された天井石のようです


2号
1号西側に僅かな高まり


何とか横穴石室だと分かる程度の石材露出


手前が2号、奥に1号


(見学記)
多可町中区牧野、ゴルフ場の北側にある2基からなる古墳群です。多可高校西側に那珂ふれあい館がありそこから登っていきます。フェンスを超える道が登山道になっていて1km以上歩き、特に前半が勾配がきつい。上の方で東向きの道になり杉林の中に入ると下に古墳が見えています。手前の2号は小さな墳丘ですが下方の1号は大きな墳丘が残り南向きに石室開口、長い石室が残っていますが最高部の天井が抜かれて内部は明るい。2号は石材散乱程度。しかし入角古墳群の北東にあるのになんで南と名がついている。
この手前に入角古墳群がありますが突入場所がよく分からず適当に探してみましたが樹木が伐採放置され歩きにくいこと夥しく見つけることが出来ませんでした。長く歩くのは問題ないですがこの頃はスマホを持ってなかったので現在位置が分かりづらかった。
ふれあい館に駐車場有り。ここに東村山古墳出土石棺が再移築されています。以前は建物際にあったので片側からだけの見学でしたが現在は東屋が設置、全方向から見学できます。言うなれば軒下の仮住まいから一軒家に独立(笑)、ただ屋根裏に鳥が止まるのか石棺がフンで汚れているのが残念です。
多可高校側に東山古墳群があり整備されているのでこれと一緒に見学するのがいい。以前はフィルム時代だったのでデジカメで撮り直しておけばよかった。

村東山古墳

兵庫県多可町(旧中町)2002年4月訪問

円墳、7C末
横穴式石室、玄室長2.7,幅1.8,高1.6m
家形石棺0.91×2.08×0.54m
位置:35°04′14″N 134°55′06″E (日本測地系)
   35.07376241 134.91557005(世界測地系)

墳丘、石室正面、山裾に立地、羨道壊失


玄室


出土石棺
組合式家形石棺、蓋が薄く縄掛け突起もない新しい形式、中央公民館に保存
(35°02′52″N134°55′23″E)


2019年(35°04′18″N 134°55′09″E)
ふれあい館駐車場に再移築


縄掛突起のない整備な石棺


ぐるっと廻って鑑賞できます


ただ鳥の糞が付着しているのが残念




(見学記)
(2019年)
ふれあい館に駐車場有り。ここに東村山古墳出土石棺が再移築されています。以前は建物際にあったので片側からだけの見学でしたが現在は東屋が設置、全方向から見学できます。言うなれば軒下の仮住まいから一軒家に独立(笑)、ただ屋根裏に鳥が止まるのか石棺がフンで汚れているのが残念です。

(2002年)
中央公民館に石棺が保存されているというのでまずここに行ってみた。すぐ分るだろうと思ったが見つからない。ちょうど公民館は休みで人に聞くことも出来ず中にでも保管しているのかなと思って諦めて帰ろうとしたらなんと併設している喫茶店の前に展示していた、あぶないあぶない。石棺は組合式家形石棺で蓋が薄く縄掛け突起のない新しい形式です。説明板によれば石室も永久保存処置をしているというので早速行ってみる。付近の方何人かに聞くと皆さん親切に教えてくれるがどうも道が違う、どうも東山古墳群の事と勘違いしているようでした。それでもなんとか鉄工所の脇にある古墳にたどり着いたが、何ださっき工場入口から覗いているじゃないですか、草茫々で気付かなかったみたいです。墳丘は石垣の上に残っていて入るのに一苦労、石室は玄室のみ残っています。永久保存処置と言ってもセメントで補強している程度、地元の方にもすっかり忘れ去られつつあるようです。

女夫岩古墳群

兵庫県多可町(旧中町)2019年3月訪問

石室多数でもまともなのは1基のみ

その1
緩斜面の林の中に多数の古墳、道路から見た様子


天井石なのは分かる


その2
正面から見た様子、手前は天井石、左右に側壁の並びが分かる


奥の方だと側壁がハッキリ


奥から、手前のが奥壁


その3
位置:35°04′45″N 134°54′29″E (日本測地系)
   35.08237222 134.90529326(世界測地系)
これが唯一まともな石室


石室入り口は埋没、石室位置からして左側はだいぶ削られている


かなり削られているが側壁は露出せず


奥壁側が開口


石室内部もかなり埋まる


露出した天井石


その4
その3から見た墳丘、僅かな高まり


両側に側壁、石室下部は残っていそう


露出した天井石、奥にその4


その5
その3から見た墳丘、もうこのようなのばかり


石室ともわからない状態


手前が側壁かな


その6
高まりと石材露出で古墳と判断


期待できそうだけど


手前が側壁で天井石が傾いている


反対側、こちらも側壁がある


斜め後方から、なぜ天井石が傾いた


その7
なんとか石室と分かる状態


画面斜め方向に石室か


その8
僅かな高まり


正面から見た様子、手前の天井は残るが中間のは壊失


奥の天井石は原位置で残っていそう


その9
ここも高まりと天井石


天井石がなんとか分かる程度


その10
多分古墳


石室の様子もわからない状態


その11
僅かな高まり


多分天井石


その12
大きな天井石があると多少期待


右側の天井石は割られているもよう


正面から、側壁は残るが埋没


奥の天井石が何とか石室っぽい


その13
高まりは殆どなく石材散乱


この辺りは何とか石室のように見える、左右が側壁で正面が奥壁かな


その14
これははっきりした天井石の並び


左端が最後部のようだ


反対側は僅かに側壁露出


正面から


その15
緩やかな高まりの上に石材


左側壁はわかるが右は見当たらない、後方の石は天井石か奥壁か


その16
はっきりした高まり


手前側に側壁が伸びているか


横から


これは確実に奥壁、割と大きそう


(見学記)
安楽田古墳群の北側300m辺りにあります。あまり大した石室はなさそうですがせっかく近くまで来ているので行ってみました。八幡神社脇の駐車スペースからまっすぐ北に行きフェンスを超えて右カーブした辺りに残土処理場がありその北側林の中にあります。下草は殆ど生えていませんが石室らしい石室はないので道路からは見てもよく分かりません。50m程行くと十数基集中している場所があります。1基でハッキリした石室があり奥壁側が開口していますが内部はかなり埋まっています。周りに幾つもありますがどれも崩壊した小石室ばかりです。でも初めから期待してなかったので程々に楽しめました。残土処理状南側にも安楽田北古墳群がありますがこちらはもっと状態が悪いようでパスしました。フェンス前墓地脇に駐車スペースあり。

安楽田古墳群

兵庫県多可町(旧中町)2002年4月訪問、19年3月再訪

石室墳多数、良好な石室は4基のみ

(2019年)
(番号はHP「古墳とかアレ」に従う)

1号(02年その5)
群中一番下方にある、手前の散乱した石は石室石材か?


石室前が少し削られているようだ


狭い開口部、入るには問題なし、でも前回は入っていないような


内部は割と良好に残っています


奥壁下部は埋まるが2段程度か


奥から見ると側壁がかなり傾いている、天井が水平だからカメラの傾きではなく実際傾いている


背後から見た墳丘、いい形で残っている


2号(02年その4)
1号すぐ上に見えている


石室前部は乱れている


開口部正面、これは楽に入れそう


奥が埋まるが一見石室良好、側壁もほぼ垂直で歪みはない


ストロボ無しで撮ると奥が崩れているのが分かる


奥から外、まぐさ石か、単に天井石が下がっているだけか


背後から見た墳丘


露出した天井石、隙間があるので内部が明るい


左2号、右1号


3号
2号すぐ北側、緩やかな高まり、前回5基見ているからこれも見ているはず


石材露出、側壁でしょうね


奥壁らしきものは見当たらず


4号
3号北東、これも穏やかな高まり、これも見ているはず、フィルム時代では撮れない物件


盗掘で頂部が窪む


石材露出、これも側壁かな


5号(02年その1)
位置:35°04′29″N 134°54′33″E (日本測地系)
   35.0779283 134.9064043(世界測地系)
4号北東すぐ上にある


石室正面


どう見ても入り口は埋まっているような


すぐ上の天井石に隙間、カメラが突っ込める程度


石室後部で天井石が大きく露出、入れる程の隙間がある


奥から見た石室、意外と良好でした


入口辺り、流入した土砂は新しそう、こういう土は入るには却って厄介


入口側から見た石室


ストロボ無しで撮影、隙間があるので奥の方が明るい


奥壁は下部が埋まるが平石積みか、左側の隙間から入れる


6号
5号北東、やや離れた場所にある、間に藪があることもあって前回気が付かず


天井石が露出、画面右下が正面か


隙間から撮影、内部はかなり埋まる


だいぶ加工された天井石、左に大きな隙間があるが入室不可


奥の方は意外と良好、これは入ってみたかった、幅の割に背が高そう、ここもやや歪んでいる


入口側は大きく崩壊、右側側壁は何とか原型を保っているような


背後から見た墳丘、斜面に立地しているのでこちら側からだと低く見える


7号
6号南側に背の低い7号、奥が6号


小さな石室開口


開口部前、構造ははっきりしない


石室内部、天井石が一段下がり石棚のよう


6号から見た墳丘、僅かな高まり


8号?
7号からやや離れた北側に10基ほど、横穴石室だが全て残骸状態です


右が奥壁かな、これでもましな方


11号?
高まりがあるから古墳かなと思う程度


右が奥壁か


下から見ると却って墳丘とわからない


12号?
これも僅かな高まり


墳丘が窪んでいるか、古墳でない場所でも石が散らばっているから迷う


13号?
これも低い墳丘、上が窪んでいる


周囲に石材、破壊された石室か


墳丘中央辺り、原位置に残っているのもあるかも


(2002年)
その1
石室正面、内部はかなり埋没


細長い玄室


奥から外、右片袖式


その4
墳丘、左奥がその5


石室正面


玄室


その5
石室開口部、かなり狭いが中に入れる


玄室、それ程大きくない


(見学記)
(2019年)
多可町中区安楽田、新たな石室があるというので再訪してみました。17年ぶりなのでどのような状態だったのかすっかり忘れている。前回は荒田神社から入ったかな、今回は更に西側にある八幡神社脇に駐車スペースがありそこからまっすぐ東にフェンス沿いの道を行くとフェンスに門扉がありそこから林の中に入れます。入ると右手東側に墳丘が見えています。ここに5基あってこれが前回見た場所、割と墳丘が残っているじゃないか。入れる石室も3基あります。ここから北西やや離れた場所に6,7号があります。それ程離れてはいませんがやや見通しが悪く知らないと気が付かないだろうな。前回は多分一番上の5号を確認してその上にはなさそうだからそこから下を見学していったんだろうな。7号は大きな墳丘が残り天井石が露出、入り口は埋没していますが天井の隙間から内部を覗けます。割と残っているが下側に歪んでいるようだ。その南側に低墳丘の6号、南側に小石室が開口していますが横口式石槨だそうです。ここから北側緩い尾根上に9基程の古墳がありますが幾つかで僅かな高まりが見られる程度で石室の様子もよく分かりません。ここはパスしてもいいな、歩きやすい場所だから行くだろうけどね。

(2002年)
安楽田(あらた)神社背後の林の中にあります。山道もないけれどそれ程下草も生えていなかったので適当に入っていったら1号(仮称)の石室に巡り会った。ここから西に5基の古墳が直線上に並び内3基で石室が開口していました。墳丘が比較的残っているのは西側の5号(仮称)のみ、石室も内部がかなり埋没しています。

築ヶ鼻古墳群

兵庫県多可町(旧中町)2018年3月訪問

10基程

1号
斜面一番下にある、如何にも盗掘されたような姿


石材露出、側壁のようで細長い石室


背後から見ると墳丘は割と残る


2号
1号隣、状態は悪い


3号
R15程、TL9.5//,1.5,2m/
位置:35°04′48″N 134°53′52″E (日本測地系)
   35.08320505 134.89501631(世界測地系)
1号上方、斜面をカットした墳丘、ここの見どころはほぼこれだけ


斜面下方側に開口


石室正面、既に傾いているのが分かる


開口部から見た石室内部、幅の割に背が高い


ストロボ無しで撮影、内部は明るい、右側壁は傾き左側壁は孕んできているのが分かる


縦位置、天井が狭い


奥壁は側壁と変わらない小型石材、下部に平石を積んでいる、普通とは逆


奥から外、無袖式


〃縦位置


墳丘背後から


4号
3号すぐ上、かなり急斜面に立地


頂部に石材露出も石室の様子は分からず


5号
更に上、低い墳丘


6号
更に上、同様の墳丘


石材露出、側壁のようです


上から、斜面に平行に開口しているようだ


7号
3-6号の列から東側に低い墳丘


8号
下方に僅かな高まり(7,8は番号が違っているかもしれない)


他1
9,10号は見つからず、と言うより少し離れたこれが9号かと思ってしまった


他2
近くにもう1基


(見学記)
多可町中区門前、杉原川左岸、丘陵麓から斜面にかけて分布する10基からなる古墳群ですが実質3号だけです。国道427号が川にかかる橋月が花橋東詰から川沿いの道を500m程行くと水利施設があり獣避け柵を越えると左側斜面に墳丘が見えています。これが3号で墳丘石室とも良好、細長い幅の割にやや背が高く天井は狭い。側壁も奥壁も小型石材乱石積み、全体が左に傾いているようです。この上に4-6号、斜面をカットした墳丘、6号で石室石材らしいのが見られます。下に1,2号、1号は石材僅かに露出、2号は半分以上削られています。他に7-10号がありますが高まり程度です。橋の袂から車で入って行けてグランドゴルフ場(もうやってないかな)辺りに駐車可。道が狭くて私は入っていけなかったので橋の辺りから歩いていったけど。
ナビで案内させたら対岸の川沿いの狭い道に案内させられた。確かにこの場所が一番近いかもしれないけど人が歩く橋さえないぞ。しかも対岸の丘陵は急傾斜でこんな場所に古墳があるとも思えず場所を間違えたかと思った。他にも最も近い場所だけど古墳は崖の上とかあるので古墳直接の場所より入口を案内させた方がよさそうです。

東山古墳群

兵庫県多可町(旧中町)2002年4月訪問

円墳16基、96-99年発掘後公園化、10mを越す石室が5基ある

分布図(現地説明板より)


全景:丘陵麓の緩斜面に立地


1号
R30,H7、7C初頭
横穴式石室、全長12.7m以上、玄室長6.25,幅2.8,高3.25m
位置:35°04′23″N 134°55′11″E (日本測地系)
   35.07626218 134.91695875(世界測地系)
墳丘、石室正面、周りにテラス、周溝が巡る、群中最初に築造、最大の古墳


羨道、玄室、床に自動照明付き


玄室


奥から外、左片袖式、側壁石材は小型だが天井石は巨石


2号
墳丘、石室正面、現状保存、2-4号が1号背後に並ぶ


玄室、小型の割に背が高い


奥から外、右片袖式


3号
墳丘、石室正面


天井石を失った玄室


4号
石室がすっかり破壊


8号
5-8号は発掘せず、林の中(分布図左上)に5-8号が並ぶ


9号
R20、7C前半
横穴式石室、全長8.7m以上、玄室長4.7,幅2.1
石室背後から、両袖式、天井石壊失、石室復元、側に12,14号の天井石を移築している


10号
R20、7C前半
横穴式石室、全長12m,玄室長6.2,幅2.1,高2.2m
石室正面


羨道、玄室、左側に壁面に埋込むように袖石がある、自動照明で見学しやすい


奥から外、両袖式


11号
復元墳丘、石室は埋没、右側は10号


12号
R21,H2.8、7C前半
横穴式石室、全長11.1m,玄室幅1.95,高2.55m
須恵質陶棺が出土
復元墳丘


13号
R15,H2.5、7C中
横穴式石室、全長8.2m,玄室長4.1,幅1.5,高1.8m
箱式石棺出土
石室正面


玄室


14号
石室正面、石室は整備せず現状保存


玄室、かなり埋没、奥の天井石崩壊


奥から外、右片袖式


15号
R25,H4.5、7C中
横穴式石室、全長12.4m,玄室長4.4,幅1.8,高2.4m
墳丘、石室正面、周りにテラスが巡る


玄室、1号に次ぐ規模


(見学記)
16基からなる7世紀の古墳群で平成8-11年に発掘が行われ一部を除いて墳丘が復元されています。現在は芝生養生中で公園として正式にオープンするのは来年辺りでしょうか。石室は現状のまま保存されているのもありますが1,10,15号で石室が整備され見学できるようになっています。入口に柵があって中には入れませんが(と言いつつも入ってしまった)内部は自動照明付き、しかも床面に照明装置があるので見学しやすい、写真もストロボ無しで奥まで綺麗に撮れます。それにしても県下有数の石室が集中している古墳群で1基も損うことなく保存されると言うのも素晴しいですね。一昨年橿原考古学研究所図書室で資料を見つけ石室があるというので行ってみたら予想以上に立派で大満足でした。
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