新宮古墳

広島県広島市 2017年4月訪問

円墳、R10.4,H3.2、6C中
横穴式石室、全長6.6m、玄室長4.22,幅1.54m
位置:34°22′24″N 132°31′49″E (日本測地系)
   34.3765798 132.52775279(世界測地系)

住宅地の中、神社社殿背後に墳丘


玄室奥が破壊されてトンネル状態


羨道上部も壊失


玄室(ストロボ無し)


〃縦位置、幅の割に背が高い


右側壁


左側壁、奥壁に使えそうな三角形の石が印象的


奥壁は鏡石だけ残っている、外側から写すのを忘れている


奥から外、両袖式


〃縦位置


床面に敷石


見学記
安芸区船越4丁目、船越小学校北方250m丘陵中腹にある古墳ですが周辺はすっかり住宅街になっています。それ程大きくない社殿の背後に古墳があり南西に開口、羨道上部を失い玄室も後ろ上部が破壊されてトンネル状になっていますが状態は比較的良く奥壁1枚残存。全長6.6m、玄室長4.22mの両袖式で床面には敷石、高さは書かれていませんが2m近くあり幅の割に背が高い、中央の天井が高くなっているように見えます。ここは道が大変狭く車を停められそうな場所もないので行きづらかったのですがつい最近コンビニが出来たのでそこから歩いて行きました、2,3分程度です。市史跡。

北尾古墳

広島県広島市 2017年4月訪問

横穴式石室
位置:34°21′07″N 132°32′40″E (日本測地系)
   34.35519395 132.54191855(世界測地系)

住宅街として開発された中、残された場所に保存、説明板は文字が消え石室は画面右下に開口


石室正面、羨道は上部殆ど壊失


玄室は思った以上に良好に残る


中には入れないので普段は撮らない左側壁


右側壁、こちらの方が左に比べて石材が大きそう


序に天井も、レベルが揃っている


奥壁はほぼ1枚石


見学記
安芸区矢野東3丁目、月が丘団地第一公園南側にある古墳です。文字の殆ど消えた説明板が立っていてその脇の石垣段差部分に開口、羨道は壊失していますが玄室は完存、柵があって中には入れませんがこんな場所にしては状態が良い、奥壁は1枚石です。新興住宅地との境目で何とか破壊から免れたようです。前の道路が凄く広くて楽々駐車可。

西谷第1号古墳

広島県海田町 2017年4月訪問

6C後半
横穴式石室
位置:34°21′31″N 132°33′07″E (日本測地系)
   34.3618598 132.54941759(世界測地系)

石室直前に案内表示、こんな場所に設置されてもな~


説明板が立っている辺りが石室先端でしょうか


石室前部破壊、半分以上壊失か


大きな開口部、天井石が意外と薄い


内部は明るい、立って入れる程の大きさ


奥壁は1枚石でヒビが入っているのかな、組み合わせだとしたら巧みすぎる


左側壁、平石を重ねている


右側壁、こちらの方がやや大きくブロック状


奥から外、斜面に向かっている


見学記
海田町東海田、安芸区との境界にある丘陵東側を走る串掛林道沿いにある古墳です。林道入口から400m程、小さな墓地があり(道路向かいに巨大な水道タンクが目印)奥にもう一区画の墓地がありその脇にあります。石室前部は破壊されていますが後部は残っていて大きな口を開けています。側壁は割石積みですが奥壁は大小3個の石からなり複雑な形ながら全く隙間が無い程巧みに組み合わせています。なんでここまで拘ったんだろうと思うほどです。説明板があって第1号古墳と書かれていますが古墳群の1号ではなく西谷地区の1号でしょうか、と思ったが南側20mに第2号があるそうでやはり古墳群なのか、でも「第」と言う文字は紛らわしいので使ってもらいたくないな、他でそういう例があるし。町史跡。
ここは林道沿いの墓地下方にあるというので行ってみました。事前にグーグルマップ写真で見てみると林道沿いにある墓地は分譲の1ヶ所だけ、ここだろうと思って行ってみたがそれらしいものはない、側の空き地で農作業している人に聞いてもそんなものは知らないという。通りかかった人に聞くともっと上に墓地があるというので行ってみたけどそこは海田町ではなかった。また戻って別の人に聞いてみると知っているという、ホッとして聞いてみると”小請山第2号の案内板から少し上がった所に墓地があり側には大きな水道タンクがある、墓地の下方”とのこと、なんださっき行った場所じゃないかと案内板まで戻り石段を上がって墓地から下方の尾根筋を探してみましたが石室どころか古墳らしいものも何もない、もう一度詳しく聞いてみようと林道に戻って上がっていったら林道沿いに小さな墓地があって道路向かいには巨大なタンク、ここかと思って探してやっと見つけました。墓地というのは目印になるようでなりません。しかも石室前には矢印の案内板がある、あんな場所に設置するなら林道沿いに立ててくれよ、おかげで1時間以上無駄にしました、でも見つかってホッ。

小請山第2号古墳

広島県海田町 2017年4月訪問

円墳、R10程度、6C前半
竪穴式石室(埋戻し)
位置:34°21′35″N 132°33′03″E
道路脇に案内板がある


頂部手前に案内板、後方に古墳


墳頂は広い平坦面、石材散乱


竪穴石室埋戻しで出ているのは石材の一部でしょうか


反対側から見ると墳丘らしく見える


おまけ
途中にあった巨石、最初これが天井石かと思った


見学記
西谷第1号手前に案内板があります。そこから階段を登り山道を歩いて歩いて5分程、尾根筋頂部に造られた円墳で退化した竪穴石室があるそうですが現状は石材が散乱している程度、石室は埋め戻されています。手前の尾根筋にも墳丘のように見える高まりがあります。町史跡。

国分寺裏山古墳群

御領古墳群表山古墳群上御領下組古墳群上御領中組古墳群・国分寺裏山古墳群・奈良原古墳群下御領古墳群法童寺古墳群


広島県福山市(旧神辺町)2007年3月訪問、18年1月訪問

(2018年)
1号
箱式石棺
位置:34°33′50″N 133°23′49″E (日本測地系)
   34.58379194 133.39433262(世界測地系)
札はあるが墳丘は見当たらず


側に箱式石棺がある、てっきりこれが1号そのものかとおもったが墳丘は削平されているそうです


これは原位置なのでしょうか、推定墳丘よりは大分ずれていそう


2号
背後から見ると藪に包まれた墳丘、これが一番下方にある、上から降りてくると見逃すかも


反対側に廻ると石室開口、前部は一部壊失しているようだ


開口部正面、天井石が屋根型


やや埋まるが石室良好、奥壁辺りは以前より埋まっている


奥から外、無袖かな


3号
箱式石棺
山道脇に箱式石棺露出


これも石仏の土台となっている


大きさの割に蓋石が分厚い


内部は小型石室のよう


4号
円墳、R16
横穴式石室、全長9.4m、玄室幅1.9m
位置:34°33′44″N 133°23′44″E (日本測地系)
   34.58212546 133.39294393(世界測地系)
墳丘が一番良好に残る


上から降りてきたので最初はこんな状況


石室前部が露出


開口部正面、しゃがめば入れる


石室はやや埋まるも良好に残る、ゴミは掃除されていた


奥から外、無袖かな


5号
位置:34°33′51″N 133°23′44″E (日本測地系)
   34.58406971 133.39294385(世界測地系)
離れた墓地の中にポツンとある、天井石で家形になっているような


周囲がかなり加工されているようだ


すぐ奥壁が見えている、最後部しか残っていないようだ


6号
山道脇、札がないと見逃しそう


これは側壁、原位置を保っていそう


石室は殆ど破壊


石仏土台も石室材のようだ


7号
位置:34°33′51″N 133°23′48″E (日本測地系)
   34.58406969 133.39405485(世界測地系)
表山から降りてくると最初に出会う(右側の道)でもうっかり見逃した


天井石1枚露出


隙間からカメラを突っ込んで撮影、かなり埋まっているが奥壁が見えている


(2007年)
2号
石室開口部


半ば埋まった玄室、奥行き3mくらい


奥から外


3号
箱式石棺
箱式石棺の一部が露出


小口部


石棺内部


4号
石室開口部


玄室、奥行き4mくらい、物置のようになっている


奥から外


(見学記)
(18年)
表山古墳群から国分寺裏山古墳群の案内板があるのでそれに従っていきます。林の中に入って最初に見かけるのが7号、木に古墳の表示板があります(他も同様)。墳丘は割りと残っていて石仏が建っています。石室が開口していますが隙間程度、カメラを突っ込んで撮影すると内部は殆ど埋没ですが三角形の鏡石上部が見えています。更に進むと山道が急カーブする辺りに1号、ここも表示板がありますが初め古墳らしきものは見られず側に関粒の土台が箱式石棺か何かと思いました。でも少し離れてみると上部が大きく削平された墳丘が見えてきます。土台はやはり主体部の石材でしょうか。更に進むと6号、大きく破壊された石室の一部が残存、表示がないと気が付かないかも。そのすぐ先に4号があり墳丘が見えています。前回も見ていますがこんなに墳丘が残っていたかなと思うくらい。石室内部は倉庫代わりでしたがそれは整理されて見やすくなっていました。この下に3号、2号がありますが前回も見ているので省略。西側共同墓地の中に5号があります、7号辺りから行く道がある。墓地最上部辺りに石室が露出していますが石室最後部が残存程度です。

(07年)
現在福山市神辺町下御領、国分寺背後の丘陵にある古墳群です。道が狭く寺にたどり着くまでが大変ですが寺の駐車場に車を止めて後はゆっくり見学できます。本堂左側から石仏巡りの道があるのでそれを登っていきます。58番石仏の脇に箱式石棺の小口部が露出しています。知らないとうっかり見過ごしそうだ。このすぐ上林の中にも小さな石室が開口、内部も少し埋まっていて途中に黒いビニールで塞がれている。中をちょっと覗こうと触った途端ハラハラと落ちてしまった。でも奥もがらくたが置かれていて写真は撮りづらい状態だった。箱式石棺の山道向かい側やや下辺りにもう1基の石室が開口しています。こちらも内部は半ば以上埋まっている。規模も上のよりやや小さいようだ。

表山古墳群

御領古墳群】表山古墳群・上御領下組古墳群上御領中組古墳群国分寺裏山古墳群奈良原古墳群下御領古墳群法童寺古墳群


広島県福山市(旧神辺町)2018年1月訪問

3基

1号
円墳、R14
位置:34°33′56″N 133°23′47″E (日本測地系)
   34.56879355 133.39377772(世界測地系)
国分寺裏山古墳群から登ってくると出会う


墳丘の上に神社が建つ


建物の殆どは拝殿、墳丘もかなり削平されているもよう


本殿下に石室石材?、立地からして中期古墳ですね


横穴石室とは思えないし竪穴それとも箱式石棺


拝殿前の靴脱ぎ石も石室材かな


御神体でしょうか、これも石室材?


2号
円墳、R10
1号脇に低い高まり、石材が一つ見えている


上部が平ら、箱式石棺が出土したそうだ


3号
円墳、R12
丘陵頂部北端に立地、ここも石材が一つ


上部は平坦、遠方の丘陵に下御領古墳群がある


見学記
大きな看板のある御領古墳群林道入口から100m程行くと右に入っていく道があります。墓地の手前右側(案内板あり)の急な坂道を登った所にある3基からなる古墳群です。場所からして前期古墳群でしょうか。手前にあるのが1号でR14の円墳ですが上に神社が建っていて上部が削平されていますが多分元々それ程背の高い墳丘ではなかったでしょう。神社土台石にまるで石室のような石組みがあるがなんでしょうか。位置的に墳丘端辺りですから本来の主体部ではなさそうです。隣りにあるのが2号でR10と一番小さいですが地形的には一番高い場所、と言っても大した違いはありません。石仏の下に土台石がありますが古墳関連かどうかは不明、その隣に3号でR12、これも上部は平坦です。

中組古墳群

広島県尾道市 2016年3月訪問

残存1基だけか

1号(仮称)
横穴式石室
位置:34°24′31″N 133°11′17″E (日本測地系)
   34.41186384 133.18546703(世界測地系)

竹林越しに見た墳丘


僅かな尾根上高まり先端に構築


急斜面の割には墳丘が残る


石室前部は大きく崩壊


幸い玄室は完存、奥壁上部が三角持ち送りになっている


〃縦位置


奥から外、袖があるようなないような


奥から左


奥から右


(見学記)
尾道市桜町、市内にある竜王山東麓にある古墳群ですが見つけたのは1基だけ、と言うか少なくともまともなのは他にはありそうにもない感じです。国道184号と平行して走る栗原川に架かるさくら橋西方200m程、でもその南側の妙見橋から住宅街の中に入って行くと妙見神社と妙見会館がありそこからセメント舗装の小道を歩いて行く。山林に入っていく辺りで猪避けの柵がありそれに添って行く、途中2ヶ所締め切りがありますが入れます。左上に廃屋があってその下方竹林の中に古墳が見えています。尾根先端を整形して墳丘を造っているようでこんな場所にしては割と良好に残っている。東向きに石室開口、前部は崩壊気味ですが玄室は良好に残っています、無袖式かな。奥壁は四角い鏡石を据え右と上に補充石材。側壁はやや持ち送りですが最上部の石材がかなり突き出ていて天井席を支えているという変わった構造です。古墳自体は見つけることはそれ程困難ではありませんが途中の住宅街の道が大変狭く軽でないと通れないかな、ましてや駐車場所なし(会館にあるけど停めていいかどうかわからないし)。川沿いの道も安心して停められるような場所がないので国道沿いのスーパーに停めて歩いて行きました。

長古原古墳群

広島県三原市 1998年4月訪問、2016年3月再訪

谷奥の尾根麓に並ぶ
現存4基、1号以外は小型

(2016年)
1号
形式不明、H3
横穴式石室、石室全長8.8m,玄室長3.4,幅1.9,高2.2m
位置:34°21′58″N 133°00′25″E (日本測地系)
   34.36936568 133.00436978(世界測地系)
以前と特に変わりなし


横から見た墳丘、背後の斜面との区画ははっきりしない


羨道に補強用の鉄パイプが入っていた、あまり効果は無さそうだけどね


柱状袖石を立てた玄門


完存玄室、白い点は測量の目印のようだ


〃ストロボ無し


〃縦位置、側壁はほぼ垂直


奥壁は縦長の石を2枚並べ他に隙間石を詰める


奥から外、両袖式、玄室に比べて羨道天井が一段下がる


羨道奥から


2号
横穴式石室
斜面裾に構築、羨道はかなり破壊


玄室は完存、小型の石材、1号と違い奥壁は平石を重ねる


奥から外、無袖でしょうか


4号
横穴式石室
石室開口部、石材が苔むして来ている


天井石が傾き状態は悪い


(1998年)
1号
墳丘、石室正面


羨道、柱状の袖石を立て上にまぐさ石を乗せた玄門


玄室、大型の石がなかったのだろうか、苦労が忍ばれる奥壁


両袖式、玄室と羨道の幅はほぼ同じ


2号
玄室、小型ながら比較的よく残っている


4号
羨道が破壊された石室


8号
石室開口部


(見学記)
(2016年)
三原市小泉町、非営利組織センタースマイル小泉背後の山裾にある古墳群です。ここもデジカメで撮り直すべく再訪してみましたが冷や汗モノの思わぬ発見があった。今まで長者原古墳群と思っていたが長古原古墳群だった(大汗)。長者原と言う地名はよく見かけるから早とちりしたんだろうな。それはともかく一番大きくて状態のいいのが1号ですが羨道に石室補強用の鉄パイブが入れられていた。幸い羨道だけで入りにくいけど何とか玄室にも入れたのでホッ。柱状袖石を立てた両袖式、奥壁は縦長2枚の石を並べ上と左に補充用の石材とちょっと変わった構成です。何か測定したのでしょうか奥壁辺りに点状の反射テープが貼られていました。2,4号も前と変わらず、南側墓地にある8号は見逃した。

(1998年)
三原市運動公園がある谷の西側の谷の最も奥まった所にある現存4基の古墳群で,尾根の東側麓民家の裏に4基並んでいます。まともなのは1号墳だけで墳丘石室とも良好,石室全長8.5m途中の壁両側に立石を配し,上にまぐさ石を乗せて玄室羨道を区別しています。こうもりがたくさんいてちょっと不気味。すぐ北側に2号の石室が開口小形の無袖式で石室は良好だが墳丘ははっきりせず,さらに北側民家の裏に4号墳,かなり崩壊している。1号北側に墓地があり片隅に8号墳奥壁部分がかろうじて残っていますがかなり小型。1号墳が市史跡。

御年代古墳

広島県三原市(旧本郷町)1988年4月訪問、2016年3月再訪

方墳の可能性、7C中
複室構造横穴式石室、全長10.7m,前室長3.4,後室長2.7,幅1.9,高2.1m
位置:34°23′40″N 132°56′56″E (日本測地系)
   34.39769576 132.94632159(世界測地系)

(2016年)
国道辺りからの遠望、画面中央下辺りが開口部


石室前、ベンチはいらないだろ、後方は墳丘上の墓地


羨道は側壁の一部しか残っていない


石室正面、前室の石棺が見えている


前室の巨大家形刳抜式石棺


前室石組みは切石状、後室は自動照明付き


蓋石の一部が欠けているのが残念、発見時に既に蓋は開けられたそうだ


後室はほぼ巨石1枚石で構築


石棺に縄掛突起はない


直線的でやや背の高い蓋石


尾根部後方に一段低くなった場所がある


後室奥から


〃左側


〃右側


安定性の為でしょうかまぐさ石下部に段差がある


反対側はそれ程でもない、側壁に切石を嵌め込んでいる


前室石棺奥から、尾根部が広く全体に丸みを帯びているのが分かる


前室左側


〃右側


(1988年)
石室開口部


前室、刳抜式家形石棺


後室玄門、左側に滑り止めの段差がある


後室、刳抜式家形石棺


奥から外、後室石棺が蓋石がやや高いのがわかる


(見学記)
(2016年)
三原市本郷町南方、国道2号と平行して走る市道に巨大な案内表柱がありそこから古墳が見えています。しかし何度来ても(2度目だけど)素晴らしい石室&石棺ですね。国の史跡だしいつ閉鎖されてもおかしくないレベルだけど普通に入れます。音声説明と自動照明付き。石室内部は一見北九州によく見られる複室石室のようですが前室後室ともほぼ同じ大きさで一つの玄室を仕切りで区画しているようです。巨大な石棺は側壁とあまり隙間なく置かれている。後ろの石棺はいかにも家形で蓋石が直線的ですが前のは蓋石が丸みを帯び女性的な感じです。時代差かとも思われますが後から入れるのは相当困難と思われやはり同時に入れたのかなと思いますね。巨大表中の手前に駐車スペースあり。古墳前は行き止まりなので行っていけないことはないけど方向転換出来そうにもないので止めておいたほうがいいでしょう。国道脇に古墳の里駐車場が整備されているんですが閉まっています。ストリートビューを見ても閉まっているので利用されていないのかな。

(1988年)
R2を更に西に行くと右側に御年代古墳の大きな案内板が立っていて国道から石室が見えています。斜面に立地する横穴石室墳で墳丘ははっきりしませんが石室は羨道の天井石が壊失しているだけで他は良好,切石積みの石室は全長10.76mで羨道前室玄室からなる複室構造,ほぼ左右対称の両袖式,羨道と前室は袖部が僅かな段差,前室と玄室は境に切石を鴨居状にに組み合わせて区画しています。前室と玄室にそれぞれ刳抜式家形石棺があり共に石室と同じ花崗岩製,縄掛け突起の全くない新しいタイプです。二つを比較すると後者は蓋の峰の部分がやや狭く角もはっきりしていますが後者は峰が広く丸みを帯びていて造りがやや雑な感じを受けます。残念ながら共に盗掘され一部破壊されています。この地域の他の石棺はみな龍山石製なのに一番新しいと思われるこの石棺が地元の花崗岩製なのは意味深げですね。国史跡。
(追記)現在国道脇に駐車場がある

貞丸古墳群

広島県三原市(旧本郷町)1988年4月訪問、2016年3月再訪

横穴石室墳2基

(2016年)
1号
墳形不明
横穴式石室、玄室長4.5,幅2.09,高2.15m
位置:34°23′33″N 132°56′48″E (日本測地系)
   34.39575147 132.94409962(世界測地系)
お寺の前に大きな案内標柱、後方に復元墳丘が見えている


前とはすっかり様変わり、墳丘復元、説明板設置


特徴的な三角形の天井石の印象が薄れている、袖石は半分以上隠れている、これは改悪だな


玄室は変わりなしですが


石棺に水がたまりコケが生えている


奥壁は巨石2段積み、水が滲み出している


左側壁、面が整っている


右側壁、手前の石は奥壁より巨石


奥から外、両袖式


奥から左、天井から水が漏れているようには見えないけど何故水が溜まる


奥から右、逆光で見ると石を割った跡が分かる


2号
墳形不明
横穴式石室、玄室長5.1,幅2.12,高1.97m
1号後方にある、樹木伐採しただけかな


石室正面、こちらは特に変わりないかな


1号よりやや大きな玄室、奥壁は1枚石


奥から外、左のは袖石でしょうか


奥から左、画面右側で切石状石組み


奥から右、どちらも基本的に2段積み


天井石露出


寺境内、石碑土台石に石棺蓋石使用


縄掛突起のないシンプルな造り、1号の石棺身より小さく2号の石棺と推定されている


(1988年)
1号
墳丘、壁の一部となっている


石室開口部、羨道は消滅


玄室、刳抜式家形石棺、龍山石、蓋石は不明


奥から外


2号
墳丘、石室正面、羨道は壊失


玄室、ここにも家形石棺があったらしく近くに蓋石があるそうだ


(見学記)
(2016年)
三原市本郷町南方、国道2号上尾原交差点北北西50m、大きな案内表柱も見えています。1号の墳丘復元&石棺蓋石も未見だったので再訪してみました。2基からなる古墳群で1号はお寺の中、擁壁が取り払われ墳丘が復元され周囲に説明のパネルが設置されていますがもうかなり色褪せています。当然ながら石室内部は変わりないが石室前に石段が作られ左右の壁で玄室袖石が半分以上隠れています。石棺には水が溜まり苔が生えています。墳丘水漏れが無ければ溜まることは無いんでしょうけどね。2号は後方少し上にあり墳丘上の樹木が伐採された以外は特に変わりなし、墳丘ははっきりせず石室一部が露出しています。お寺の石碑の土台に使われているのが家形石棺蓋石、明らかに1号の石棺より小さく2号からの出土と言われています。それにしても前回も当然この側を通っているんだけど全く気がついていないな。お寺の中まで車で入っていけるようです。

(1988年)
御年代古墳から南西300m、山の斜面の大日堂脇に1号墳があります。階段状の斜面がブロックで保護され石室が開口,羨道は壊失していますが両袖式の玄室が残っています。正面に立つと両側の幅の広い袖石(奥から見ると袖はこの半分くらいしか突き出ていない)とその上の三角形をしたまぐさ石が印象的です。玄室は長4.5m、幅2.1m、高2.2mで奥壁,側壁とも割石積み2,3段に積まれています。龍山石製の刳抜式家形石棺が残存,蓋は行方不明。大日堂前の石碑の台石に家形石棺の蓋が利用されていますが,大きさが合いません。この蓋は6個の縄掛け突起が付いていましたが削り取られています。更に上に2号墳の石室が開口,こちらも羨道は壊失していますが1号とほぼ同規模の玄室が残存,こちらは奥壁は1枚,石棺は不明です。
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