福丸古墳群

福岡県行橋市 2006年1月訪問、2008年2012年再訪

確認だけで40基以上全て横穴石室墳
1,3号以外番号仮称
便宜的に1.3号、南群中央群東群西群に分ける

1号
円墳、R24,H6、6C末~7C初
複室石室、全長13m、玄室長3,幅2.3,高3m
位置:33°44′23″N 130°55′02″E (日本測地系)
   33.74300606 130.9148469(世界測地系)
背の高い墳丘が残る


西側から、下段は元の地面みたい


羨道前部は上部壊失


背が高い羨道


羨道敷石、閉塞石も残る


羨道奥、前室前門


前室


玄室玄門、巨大な袖石


前室上部


前室天井石、ここだけ黒い斑紋がある石材を使用


玄室、巨石2段積みの奥壁


玄室天井部


玄室奥から外、両袖式


前室奥から


羨道奥から、正面の円錐形の山が観音山


3号
横穴式石室

墳丘流失、石室完全露出


正面から、後方の森に古墳群密集


羨道、単室のようだ


石室西側から(2008年)


〃(2006年)、三角形の石は奥壁ではなく側壁


よく崩れなかったものだ


玄室奥から、両袖式


玄室袖部、側壁もポッカリ空いている


(見学記)
(2006年)
行橋市福丸、県道28号を平尾台方面に行き、途中で大きく左カーブしている辺りに九州自然歩道の看板が立っています。そこから30m程行って右の脇道にそれると右手に大きな墳丘が見えてきます。一見復元墳丘のようだけど元のままの状態(耕作で逆に背が高くなっているようだけど)のようで南向きに開口する石室と共に良好に残っています。複室構造の石室で全長13mと県内でもトップクラスの規模です。中にはいると羨道途中に閉塞石の残骸でしょうか、そこから奥は敷石が一面に敷き詰められています。前室後室とも柱状の巨石を使った袖石、玄門の幅が狭く背が高いので実際以上に奥行きが感じられます。玄室奥壁は巨石2段積み、側壁や天井石も相当の巨石です。前室天井石には黒斑の入った特徴的な石が使われています。他の部分ではこのような石が使われておらず何故ここだけこのような岩石が使われたのか謎ですね。入り口から見ると後室がやや斜めになっている。近くの山口南1号も同様の状態で意識的にこのようにしたのでしょうか。奥から外を見ると遙か遠方に円錐形をした観音山が見えています。これも意識的なのかな。
1号の背後に3号(多分、2号は消滅)の石室が露出しています。内部は埋まっていないけどかなり植物が茂っているし、背後に回ると玄室側壁がかなり抜かれていて天井石がかろうじて残った石一つで支えられている状態なのでさすがに中にはいるのは遠慮した。ここは複室構造でなく普通の石室のようだ。
背後の林の中にもかなりの数の古墳が密集している。ほんのちょっと覗くつもりが以外と石室が残っていたりしてついつい深みにはまってしまった。石室だけでなくただの巨岩もゴロゴロしていて区別しづらい面もあり探索は中途半端になってしまったけどね。06年初の古墳探方で懐中電灯など七つ道具を忘れたのが悔やまれる。

(2008年)
08年に再度訪問。背後の古墳群を重点的に捜索、1号の説明板に分布図が載っているが林の中にはいるともうどの辺りになるのかさっぱり分からず闇雲に動き回って前回の5基に続き更に4基発見、玄室の大きさ自体は2-2.5mとそれ程大きくはないですが巨石を使った玄室が残っていました。羨道部が崩れているのが多かったけど全て単室のようでした。もっと上の方にも分布しているようだけど雷が鳴り雨が降ってきたので断念、と言うか入り口が狭いのが多くて嫌になったかも(汗)

(2012年)
まだまだある予感がしたので再再訪してみたら、あるどころではなかった。以前見つけていたのは前菜にすぎずまだまだ多くの石室があり結局更に30基くらい見つかった。以前見つけていたのより少し奥に入った所に十数基集中していました。墳丘の残り具合も良く林の中はそれ程下草も生えておらず墳丘が並び立つ様子は壮観でした。石室の残り具合も割と良く中には1号に準じる規模の複室石室もありました。ここだけで複室石室は4基確認。内2基は楽々入れる程で石材も巨石を使いこれだけでも見る価値があります。それにしても以前最も奥に来た所からよく見れば更に奥の古墳が見えていたんですけどね、なんで気が付かなかったんだろ。ここから渓流を超えた東側急斜面にも6基の古墳があります。場所的に規模はそれ程大きくないですが石室も幾つか見えてます。ほぼ直線状に並んでいますが1基だけそれから外れ規模もやや大きく支部長と言った感じでしょうか。西側かなり高い場所の尾根筋にも5,6基の古墳が密集しています。やはり小規模で石室も残り具合が悪いです。1号墳の説明板にある分布図はあてになりませんがこれがなかったら東側や西側の支群、特に西側は絶対行かなかったと思うからそれだけでも価値があったな(笑)。この地方は大規模な群集墳はここくらいしか知りませんが数といい規模といい状況の良さといい超一級の古墳群ですね。でも1から撮ろうとすると丸1日は覚悟した方がよさそうです。
数が増えたので便宜的に1,3号、南、中央、東、西の各支群に分けて、以前アップしていた分も番号を付けなおしてアップします。東西の支群ははっきり分かれているけど南と中央はほんと便宜的です。数が多い上に古墳番号が分かっていないから時間をおいて来てみると以前どれを撮影したか分かりにくくなっているので撮り直してきたけれど竹林の中にあった南6,7,8号は竹が枯れて折り重なって倒れていて移動が困難なのでパス、南9号側の露出した石室も状態が悪いし以前撮っているだろうと思ってパスしたら1枚も撮ってなかった(汗)。

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